長らくご無沙汰してしまい、すみません(><)
先週20日に熊本から帰京したのですが、
この日は朝から体調が悪く上から下から、、、げっそりしつつやっと帰ってきました。
原因は、おそらく気の緩み。。。
今年上半期の本番が何とか全て無事に終わり、
脳が“どうなってもいいよぉ~”って信号を出してしまったみたいです(^^;)
という事で、4月公演予定だった熊本での椿姫、無事に終演致しました。
お越し下さったお客様、共演者そして関係者の皆様、本当にありがとうございました。
また思い出に残る、素敵な時間を過ごさせて頂きました。
3年前「ドン・カルロ」で共演したバスの岩本貴文さんが、この公演の主催ラスカーラオペラ協会の代表をされており、私にフローラを歌ってほしいと声をかけて下さいました。“フローラなら熊本にも歌える方が沢山いらっしゃるのでは...”とお伝えしたのですが、岩本さんのいい舞台をつくりたいという熱い思いに打たれました。
本番はなかなか東京でも聞けないような、いい舞台だったと私は思います。
本当にみぃ~んなで作った手作りの舞台、温かく強いものを感じました。
お客様にも届いていればいいのですが、、、。
ヴィオレッタは大尊敬する佐々木典子さん、
そしてアルフレードは門下の先輩でもあります井ノ上了吏さん。
ただただ素晴らしく胸打たれました。。。
多くの事をお二人から一番近くで学び、“歌い手魂”を見せつけられました。
それらは舞台全体に伝わり、特にもう一組のヴィオレッタ・東園さんとアルフレード・藤田卓也さんに伝染し、元から素晴らしいお二人でしたが、より立派にこの大役・難役を務められていました。
“あぁ~、こうしてあらゆる技が伝承されていくのだなぁ。。。”としみじみ。
もちろん、私もしっかと受け止めましたよ‼
ここで藤田さんとの写真を1枚♪
彼の音楽に対する熱く真摯な思い、そして人間としての優しさがその声全て表れている素敵なテノールさんです♪下関在住ですが、いつかぜひ東京でも歌って頂きたい‼
典子さん、了吏さんとの写真もあるのですが、ご本人に確認をとり忘れてしまったので、私だけの宝物にさせて頂きます☆☆☆
そして、この公演を成功に導いたのは間違いなくマエストロ、ステファノ・マストランジェロ‼
~打ち上げでの1枚。すごい方なのに、気さくで愛情深いマエストロです。
この公演のおかげでマエストロに出会う事ができたのですが、勝手ながら運命を感じてしまいました。
師匠ジュリアーノのように、“音楽は愛なんだよ”と常に訴えかけてくるかのようでした。
その愛は見事にオーケストラに伝わり、本番では序曲一番最初の一音だけで涙が出そうになりました(;_;)
マエストロは練習の時からオケのメンバーに、オペラのシーンや音の意味を教えていたそうです。
オーケストラの皆さん、ほんとーーーーに素晴らしかった(T_T)感動をありがとう‼
そのマエストロの言葉を上手に訳して下さっていたのが奥様の美保さん。
さすが心が通じ合っているのか、簡潔でしかも確実にマエストロのおっしゃりたい事を見事に訳して下さいました。このお二人の根気強さがなかったら、どこか隙間風がふくような舞台になっていたと思います。
演出の小西先生にもお世話になりました。アンニーナ役の宮本恵里さんは、本役以外にも稽古でフローラのカバーやいない役の代わりを演じるなど大活躍。合唱の皆さんも忙しい中、自主練習をしたり、裏方や衣裳作りを手伝ったりと、私は本番で倒れてしまうのではと心配しきりでした。しかし心配ご無用、2回の本番を元気にしかも楽しそうに歌い演じていました♪本番の写真を見ると、みんな私よりその役になりきっていました。お見事でした‼
とにかくこの公演を支えたのは、岩本さんとピアニストの白石さん。
自分の演奏だけでも大変なのに、制作から裏方まで、、、本当にご苦労さまでした。
演奏に集中するだけでいい私は、なんと恵まれている事か、、、ありがとうございます。
地方でこれだけ立派な舞台をするというのは、本当に大変なことです。
すべては岩本さんの「熊本にオペラハウスを!」という願いから。
私は叶う気がします。
地方が元気になるためには、やはり文化の力が必要のように思います。
また劇場のように、人が集まる場所ができるというのは、地域の活性化にもなりますし、何かが洗練されていく。。。日本では特に難しい問題が山積みですが、私も熊本にオペラ劇場ができる事を強く願っています。
ローマ出身のマエストロがおっしゃっていたのですが、熊本はどこかイタリアに似ているそうです。
確かに野菜や果物がおいしく、人間がとても人懐っこい。
そんな素敵な熊本を2週間滞在している間にしっかり満喫するはずだったのに、
気付けばひたすら体を休める事だけに費やしてしまいました。
阿蘇にも熊本城にも温泉にも行けず、、、
どうしても悔しかったので、熊本城のお堀まで行ってきました、、、ホテルからはたったの徒歩10分弱(-_-;)
~熊本城を築城した加藤清正の像。
~行幸橋から見たお堀。お城はちっちゃくしか写らなかったので断念。
もっと素敵な写真をいっぱい載せるはずだったのに、もう本当に残念すぎる‼
きっと、また熊本に来れる気がします‼
そうそう、おいしいお話をひとつ。
本番前にマエストロがソリスト一人一人に“ピーチ・メルバ”というデザートを差し入れして下さいました。それがこちら↓
もうおいしくておいしくて、あぁ~、今もう一度食べたい♪
マエストロ曰く、このお菓子はオーストラリアのソプラノ歌手、ネリー・メルバがこれを食べるといい声が出ると言って、本番前に必ず食べていたそうです。そこで彼女の名前から“ピーチ・メルバ”と名付けられたとか。
シロップ漬けになった桃がまるごと1個使われていて、中においしい生クリームとカスタード。途中写真を撮るつもりが、一気に食べてしまいました(^^)
マエストロのご両親はオペラ歌手で、あのマリオ・デル・モナコともお友達だったそうです。一緒にお食事した時おもしろいエピソードをたくさん聞かせて頂いたのですが、そのお話はまたいつか。
今日もまとまらずたぁ~だ長くなってしまってごめんなさい。
この舞台で出会えた皆さんと、またいつか熊本で共演したい、、、そう願っています。
願えば叶う、、、最近そう信じている私でした(*^^*)
出会いと音楽に感謝。。。