先週、新国フィガロ千秋楽の翌日はちょうどオフで、偶然この日上京していた両親に会いに霞ヶ関まで行ってきました。
看護師をしている母が、今年度の厚生労働大臣賞を受ける事となり、その授賞式でした。どういう賞かよく知らないのですが、全国で12人選ばれその内の1人だそうです。すごいなぁ。。。何でも賞を頂けるというのはすごいことです。
私の母は青森出身で父親を小さい時に亡くし、貧乏だったので集団就職で茨城に来ました。勉強が好きな母は“どうしたら勉強ができるだろう”と看護婦を選んだそうです。
19歳で父と結婚し、20歳で私を出産。中卒で准看護婦だった母は週3日夜勤。なので私達3姉妹はおばあちゃんに育てられたようなものでした。
結婚してから正看護婦の資格を取り、高卒資格の為に通信教育にも通い、そのうちおばあちゃんが認知症を発症。。。“介護の為に看護婦をやめる”と相談された時、3姉妹みんなで「お願いだから看護婦をやめないで!!」と泣いて訴えていました。“お母さんは家庭より病院が大切なんだ”とひねくれていた時もありましたが、知らないうちに看護婦である母を誇りに思っていたんですねぇ。。。
最終的におばあちゃんは老人ホームに入る事となりましたが、母は本当に1日も欠かさず会いに行っていました。大変な看護婦の仕事をしながら。。。私には決して真似できません。
「白衣を着て死ねたら本望」と笑顔で新聞にのってしまう母。きっと間違いなくそうなるでしょう。
その母も来年の3月で病院を退職。心からお疲れ様と言いたい。でも、すでに“やっとこれで患者さんやお年寄りのお世話ができる!!”と嬉しそうな母。地域医療の問題もどうにかするんだとヤル気満々。母にとって賞をもらった事など全く関係ないようです。
この10年は特に病院運営を考えるような上の立場になってしまい、帰宅しては頭を悩ましよく父に相談しながら泣いていたそうだ。最近は病院もかなり改善され、嬉しそうな母。本当によかった。。。
母本人も言っているが、厚生労働大臣賞を頂けたのは多くの方々の協力や応援があったからこそ。私も本当にそう思う。
でも娘として母の生きざまを見てきて、その努力は本物だ。その努力がこの受賞で少し報われた気がして私は嬉しい。そして母を支えた父の力。2人揃って健康で授賞式に参列できて、本当によかった。
先日夕食を作りながら、妹に「ママはすごいね」と言ったら、「当たり前だよ。ママみたいに本物の天使のような看護婦さんは他にいないもん。」と、さらっと答えていた。
もし自分に娘がいたら、私もこんなふうに言ってもらえる歌手になりたいと思いました。
お母さん、おめでとう。。。